2020-04-19 イントゥイティブ・マシンズ社(Intuitive Machines)は民間企業として初めて着陸場所と打上日を確定

NASAの代理として月面に科学研究用物資を輸送する民間企業の中で、イントゥイティブ・マシンズ社(Intuitive Machines)は民間企業として初めて着陸場所と打上日を確定した。同社が着陸を予定している「Nova-C」と呼ぶ月面着陸機を着陸させる場所は、「Vallis Schröteri」(シュローター蛇行谷)で、月面で発見された最長の渓谷である。この場所は総じて平坦であり、クレータや大きな岩石が無く、太陽光も豊富に照射される比較的着陸に安全な場所である。
同社は着陸日を2021年10月21日に設定し、同時に予備の日程も決めている。打ち上げはSpaceXのファルコン9号ロケットに決定している。この打上では、NASAの科学実験機器以外に民間企業のペイロードも搭載される。NASAの機器は、アルテミスミッションの準備に向けた情報を収集する。
同社がNASAと結ぶCommercial Lunar Services Program (CLPS) 契約は、NASAが月面探査を行う中で、準備的機器や補給物資を地球から月に輸送する際に民間企業との連携でサービスを委託する協力関係をどのように構築するかを模索するプログラムである。現在のNASA長官は官民協力を積極的に推進しており、宇宙開発の民営化を発展させることでコスト削減にも貢献できることを期待している。
Nova-Cに搭載されるペイロードの中心は、正確な自動着陸システムである。このシステムは将来の宇宙飛行士の自律的着陸に際してもっとも重要となる技術である。

https://techcrunch.com/2020/04/13/intuitive-machines-picks-a-launch-date-and-landing-site-for-2021-moon-cargo-delivery-mission/

http://www.astro-imaging.de/astro/images/schroeters-valley_2004.11.24_v2_257uiq_waves.jpg