ESAは、NASAの今後の宇宙探査プログラムでより重要な役割を果たすことを目指している。提案としては、NASAの多目的乗員輸送機(U.S. Multi-Purpose Crew Vehicle:MPCV)と欧州の手持ち技術を組み合わせることで、深宇宙有人探査実現を目指す。
欧州としては宇宙ステーション向けの自動輸送機(ATV)を、NASAの次世代輸送カプセルとなるMPCV(またはオリオン)に結合し、国際宇宙ステーション、月探査、火星探査などに使用するというもの。
ATVにはコンピュータネットワーク、アビオニクス、大型スラスタ4基、燃料タンク、太陽電池パネル4枚の発電システムなどが備わっている。
ATVの利用の考えにはISSの運用を2020年まで延長するというNASAの決定を受けたもの。国際宇宙ステーションの欧州モジュールが一般運用費として米側に支払う金額は全運用費の8パーセント(日本は16パーセント)となっており、この費用支払いのバータ取引として、ATV打上げ5回分の物資輸送を2014年まで実施する。しかしこのバータ取引契約は2017年に期限切れとなりESAとしては追加のATVの建造は計画していない。
ESAとしては追加のATV開発費約650億円は準備可能としており、2017年から2020年までのESA運用コストを’(バータとして)カバーすることが可能としている。2020年以降までISSが延長されてもATVの技術をさらに磨き上げるための費用も可能としている。
ESAとしてはATVの強化版として、ISSから物資を地球に帰還させる再突入型ATV(Advanced Re-entry Vehicle)を開発中である。