2011-06-30 米国防総省、ORS-1衛星打ち上げ成功 軍事用観測衛星

国防総省の即応宇宙局(Operationally Responsive Space Office)によって開発された初めての即応衛星 ORS-1(Operationally Responsive Space)は、ミノタウロスロケットによってワロップス射場から打ち上げられた。

衛星は高度400km、傾斜角40度の地球低軌道を周回している。この軌道では、90分ごとに全地球を撮影可能で可視光と赤外線画像を撮影する。特に米国軍が作戦を実施している中東と南西アジアを中心に撮影を行う。

衛星を開発したのGoodrich ISR Systems と ATK Space Systems。衛星は今年5月に打ち上げ準備が整っていたが、空軍はオービタルサイエンスが開発するミノタウロスロケットのさらなる事前準備を行うよう求めていた。このロケットの技術はオービタルのトーラスロケットの技術を一部応用しているが、この部分が三月の打ち上げ失敗につながったとされていた。

最初の打ち上げ失敗は2009年2月のNASA炭素観測衛星(Orbiting Carbon Ovservatory)で、フェアリングシステムの分離が失敗したとされている。しかし、三月にはNASAの424億円のGloryミッション打ち上げにも失敗をし、原因がノーズコーンに起因していた。即応宇宙局は2008年にORS-1衛星開発をスタートしたが、これは米中央軍からの早急な開発要求にこたえたものであった。

空軍の宇宙開発技術試験局(Air Force Space Development and Test Directorate)は調達の窓口をなっているが、2008年10月にプライムとしてGoodrich ISR Systemsを選んだ。開発期間は24か月。この衛星のペイロードは、GoogdichがU-2高高度監視航空機向けに開発したSyres-2イメージャの改良版が使われている。ミッションの全体構成としては既存のU-2タスキング及び地上処理インフラを利用し、データはユーザーに直接送信される。

現在、衛星は30日間のチェックを行なっており、キャリブレーションも実施中。最終的には衛星はシェリファー空軍基地の第一宇宙オペレーション大隊(1st Space Operations Squadron)に引き渡される。寿命は1-2年、質量は最大450kg程度