欧州のガリレオ衛星ナビゲーションシステムに関係しているドイツ企業の責任者が、軍事的理由からフランスが押しつけていることから、このシステムを「馬鹿なアイディア」だと呼んでいることが公表された。
2009年10月にベルリンの米大使館から送信された公電がウィキリークスからリークされ、ノルウェーの新聞社が公表した記事によると、ドイツの衛星企業、OHBテクノロジ社代表のベリー・スムトニがベルリンの米国外交官にコメントを送信した。
「ガリレオは馬鹿なアイディアであり、主にフランスの利益のためにやっているようなものだと思うよ。」とスムトニが公電で述べている。ガリレオはそもそも米国の国防総省が主導して1980年代に構築したGPSの支配への挑戦である。
OHBはガリレオシステム開発で14機の衛星を開発するために742億円規模の契約を共同で獲得しているが、スムトニによると、このプロジェクトはフランスの利益によって支持されているもので、EUの納税者の税金を無駄にしていると公電で述べていた。
彼によると、EUは冗長性を伴って開発を希望しているが、これは米国のコソボ紛争時に軍事作戦を支援するためにGPSを米国軍部が操作をしたことでフランスがGPSに替わるシステム構築を先頭を立って主張した、としている。この紛争以降、フランスはガリレオ開発に投資するためにEUの囲い込みを積極的に行った。スムトニによると、フランスは自国のミサイル誘導システムがGPS依存から確実に脱却することを望んでいる。皮肉にもドイツのガリレオへの投資はフランスの核弾頭ミサイルの一部がベルリンに向けて配備されると主張している。
報道関係に対し、スムトニは一切のコメントを避けている。しかしガリレオプロジェクトは遅れており、コストも公式には3.4Bユーロとなっているが、最終的なシステムのコストは20Bユーロを超すとも見られている。運用開始は2014年となっている。
(編集者コメント:とかくフランス人は米国に対して対抗意識を露骨に出す傾向にあると言われている。特に航空宇宙分野では顕著である。ガリレオが失敗すると、日本独自の測位システム構築の方針にマイナスの影響が懸念される。)