2009-04-18 韓国製の人工衛星、マレーシアとドバイが打ち上げへ

 韓国企業が製作し、海外へ輸出した人工衛星が、相次いで打ち上げられることになった。

 人工衛星の製作を行っているベンチャー企業「サットレック・アイ」(大田市)は14日、2001年に受注したマレーシアの人工衛星「ラザック・サット(RazakSAT)」が今月21日に太平洋のマーシャル諸島から、また 06年に受注したアラブ首長国連邦(UAE)ドバイの「ドバイ・サット1号(DubaiSat−1)」が今年6月末にカザフスタンのバイコヌール宇宙基地から打ち上げられることになった、と発表した。

 サットレック・アイは、韓国初の人工衛星「ウリビョル(われわれの星)」を製作した韓国科学技術院(KAIST)の研究グループが1999年に独立して設立した会社で、2001年に韓国では初めて、マレーシア政府との間で人工衛星の輸出契約を結んだ。

 二つの衛星は共に全長1.2メートル、幅1.2メートル、重さ180キロの小型衛星で、高度685キロの地点から、地上2.5メートルの物体を白黒画像で識別するカメラを搭載している。共に山火事などの自然災害や環境汚染などの監視を目的としている。サットレック・アイは1基当たりの価格が200 億ウォン(約14億9500万円)になる二つの衛星を製作するため、カメラを含む主な部品を自社で開発し、80%の国産化を達成した。

 同社のパク・ソンドン社長は「今回の打ち上げで、先進国の企業の専有物だった小型商用衛星の市場に、韓国も本格的に参入することになった。すでにドバイ政府から衛星の追加発注を受けており、海外からの新たな受注も増える見通しだ」と話している。

 人工衛星は最先端の技術の結晶といえるものだが、これまで新規参入は事実上不可能だった。ひとたび打ち上げれば返品が不可能なため、顧客は実績があり信頼できる企業だけに発注してきたためだ。サットレック・アイの関係者は「ウリビョル1−3号の打ち上げが相次いで成功したことに加え、人工衛星に関する専門家を育成したいというマレーシア側の要望も受け入れたため、マレーシアの衛星を受注できた」と語った。(チョ・ホジン記者 朝鮮日報)

RAZAKSAT