2008-05-03 宇宙旅した藻は能力倍増 健康食品に活用

 国際宇宙ステーションに滞在した微細藻類が、地上と比べ、肌の美白や細胞の老化抑制に効果があるとされる有機化合物グルタチオンを作る能力を倍増させたと、健康食品製造販売のバイオベンチャー「マイクロアルジェコーポレーション」(岐阜市)が発表した。同社はこの藻を使ったお茶を開発し、2日から発売する。

 この微細藻類は、緑藻デュナリエラ・ターティオレクタ。宇宙滞在した酵母を使った日本酒開発にかかわった高知県宇宙利用推進研究会や有人宇宙システムと協力し、2006年春に打ち上げられたロシアのロケットに搭載してもらった。この緑藻は国際宇宙ステーションに滞在し、10日間の宇宙旅行をした。

 栄養生化学が専門の富田純史九州共立大教授らが調べたところ、帰還から9カ月後、宇宙滞在した緑藻は、株分けして地上にとどまったものと比べ、約2倍のグルタチオンを含んでいた。(中日新聞)