2006-03-25 三菱重工、H2Aの打ち上げ費用3割削減へ

 三菱重工業は国産主力ロケット「H2A」の打ち上げコストを削減する。他の国産ロケットと機材の共通化を進めるなどして、2007年度の商業化までに3割程度のコスト削減を目指す。H2Aは今年2月までに3回連続で打ち上げに成功しているが、国内外で衛星の打ち上げを受注するにはコスト削減が不可欠と判断した。

 H2Aの打ち上げコストは100億円前後。これを商業衛星の国際的な打ち上げ価格といわれる60億―70億円に近づける方針だ。具体的なコスト削減策としては、H2Aの推力を維持するために取り付ける固体ロケットブースター(SRB―A)を、科学衛星打ち上げ用のロケット「M(ミュー)5」やその後継機と共通化する案が有力。すでにH2Aを現時点で保有・運用する宇宙航空研究開発機構(JAXA)と機器の共通化に関する協議を始めた。(Nikkei)