2017-01-17 SpaceX: 超大型有人宇宙船の燃料タンクの圧力耐久試験を完了

SpaceXは16日、現在開発作業を進めている惑星間航行用の超大型有人宇宙船「Interplanetary Transport System」の燃料タンクの圧力耐久試験を完了したことを発表した。

今回、圧力耐久試験が完了したのは、Interplanetary Transport Systemの燃料タンクの圧力試験用試作機で昨年末に火星植民地化計画を公表した際に同時に公開していたものとなる。

同社では、今後は、実機の建造に入り、2022年以降に火星との間で最初の試験飛行を行うことを予定している。

Interplanetary Transport Systemは、既存の有人宇宙船の概念を全く覆す定員100名の超大型有人宇宙船となる。ペイロード重量は、構成によって異なるが、300~550トンなっており、SpaceXでは、2020年代に無人機で物資や燃料を火星に送り、その上で有人機で大量の人員を送り込むことによって、火星の本格的な植民地化を進めることを予定している。

Interplanetary Transport Systemによる火星への渡航費用は、20万ドルとなる予定。ただし、昨年末に行われた発表会でSpaceXのElon Muskは、火星植民地団の団員は、火星では過酷な環境に置かれる可能性(ちょうど映画「The Martian」のように)があり、そうした試練に耐えられることが必要とする見解を示している。また、地球には帰還できない可能性もあるとも述べている。