2016-03-10 Blue Origin、2018年にも商業宇宙飛行を開始へ。ジェフ・ベゾス「他社と競える価格で提供する」

米Amazon のCEO、ジェフ・ベゾスが率いる宇宙開発企業Blue Origin が、2018年にも商業宇宙飛行を開始すると発表しました。このため新たに建造しているNew Shepard Crew 宇宙船には、乗客用に窓が設けられます。

Blue Origin は、新たに6機の New Shepard 宇宙船を建造中とのこと。すでに完成に近づいている2機の宇宙船にはしっかりと乗客用の窓があることも明かしており、商業飛行が開始されれば6人の乗客を地上から約100kmの"宇宙空間"へと運びます。そしておよそ3分程度、これまでは宇宙飛行士でなければ感じることができなかった宇宙空間での無重力状態を体験できることになります。

ジェフ・ベゾスは、順調に事が運べば2017年には有人でのテスト飛行を開始し、2018年には乗客をのせることができるだろうと語っています。また乗客が支払う運賃は明確にはしなかったものの、Virgin Galactic が計画している25万ドル(約2840万円)と競争できる価格になるだろうとしました。

ベゾスはこれまで Blue Origin に5億ドル以上を投資してきたとしています。また、いったん商業飛行が軌道に乗れば、すぐにも黒字化することができる「ヘルシーなビジネス」と考えているため、今後も必要ならいくらでも投資すると語っています。なお、Blue Origin にはボーイングや Orbital ATK の開発する宇宙船にも、ロケットを提供する計画があります。

無重力の世界がどんなものかはOK Goのプロモーションビデオを見ればわかる(?)と思われます。あそこまで自由にはできないにせよ、どうしても宇宙に行きたければ、いまから Virgin Galactic と Blue Origin、どちらで行くか比較検討してみるのも楽しいかもしれません。

ちなみに約2840万円といえばランボルギーニの "小さいほう" ウラカン 1台ぶんぐらいの金額と思えばわかりやすいかもしれません。(MUNENORI TANIGUCHI/Engadget)