2016-02-01 宇宙ビジネス 新たな潮流学ぶ 純民間ロケット製造 桐生の勉強会に代表

桐生市周辺での宇宙産業の可能性をさぐる「宇宙ビジネス産業化勉強会」の第二回が市内であり、北海道で純民間ロケット製造を進める「インターステラテクノロジズ」の稲川貴大(たかひろ)代表(28)がロケット業界の現状などを語った。

  同社は旧ライブドアの堀江貴文元社長が創業。北海道大樹町に工場を建設しロケット開発を進めている。ロケット打ち上げは地球の自転速度を利用できるため東か南に打ち上げる方が有利で、東と南に広い海がある北海道は世界でも有数の好適地という。

  「今までのロケットが(高級スポーツカーの)フェラーリのようなものとすれば、うちは使いやすいスーパーカブみたいなロケットを造りたい」と稲川代表。日本の主力であるH2Aロケットが打ち上げ費用百億円、積載量十トンなのに対し、同社は打ち上げ費用三億円、積載量百キロのロケットを実用化しようと取り組んでいる。

  総重量五十キロ以下の超小型人工衛星の打ち上げはここ数年で急増しており、今後は年間五百機以上の需要を見込む。同社は大手総合商社の丸紅と業務提携して人工衛星事業者への営業を委託、参入を目指すという。 太田市の機械加工業「ユニーク工業」代表取締役の羽広保志さんは「新しいビジネスの可能性を感じて面白かった。機体加工などで宇宙関連の受注ができたら面白い」と話していた。 (東京新聞)