米Vistagy社(マサチューセッツ州ウォルサム)はこのほど、ロケットや宇宙船開発を手掛ける米Space Exploration Technologies社(SpaceX、カリフォルニア州ホーソーン)が、宇宙船Dragonの設計開発期間を短縮するために、Vistagyのコンポジット設計支援ソフトウエア「FiberSIM」を導入したと発表した。
VistageのFiberSIMは、主要なハイエンド3次元CADのネイティブデータに連携し、コンポジット材を用いて製造するときに要求される様々な属性データを統合するコンポジット設計専用のエンジニアリング・アプリケーションツール。製造データを組み込むことで、コンポジット成形の強度に関わる強化ポイントなども表示できる。
コンポジット材はロールフィルム状で供給される素材から型抜きし重ね張り合わせによって強度を成形するが、そのファイバープレースメント成形のダイアグラムや、レーザープロジェクション・ファイルを開発するために用いられる。ロケットや宇宙船の設計では、熱シールド・外装パネル・絶縁層などの断熱システム、エンジン周りのパネル類の設計に応用される。
SpaceXでは、新規のコンポジットのプロジェクトに、FiberSIMを活用することにより、コンポジット部品の設計・製造時間の大幅な削減を目指す。すでに評価段階で5 メートルのフェアリング船尾型パネルの設計に関して、コンポジット設計の効率化、品質改善と製造プロセスの繰り返し作業における生産性の向上により、設計・製造にかかる日数を7日から2日に短縮できると見込んでいる。
米航空宇宙局(NASA)は、国際宇宙ステーションや低高度軌道の人工衛星(low earth orbit)に乗務員や貨物を輸送するための宇宙船Dragonと、打ち上げ用ロケットFalcon 9を選定済み。SpaceXによれば、このFalcon9ロケットの打ち上げ目標は、2009年後半に設定されている。2010年以降は、宇宙船 Dragonが国際宇宙ステーションへの補給をはじめ、与圧・非与圧貨物の低高度軌道での輸送を担う見通しだ。(Design News Japan)