2009-02-18 NASAとESA、木星の月ミッションで共同

NASAとESAは新しい惑星探査ミッションを共同で行うことで合意した。2026年頃に木星の月のうち最大の4つの惑星を探査し、欧米が個別に探査機を送り込む。

一方で、両機関は土星の月、タイタンとエンセラダスを探査する未完成のミッションコンセプトを完成に向けて共同で作業を進める。このミッションにはNASAの周回衛星とESAの着陸船、そしてタイタンの雲に覆われている表面に気球を使って大気の分析を行う。

ユーロパ木星システムの2機の宇宙船は2020年に異なるロケットで異なる射場から打上げられ、木星周辺に6年後に到着する。現在、木星ユーロパ(Jupiter Europa:JEO)と呼ばれているNASAのオービタは質量が5トン程度、打上げにはアトラスⅤを使用する。飛行途中では加速するためのフライバイを木星の月「イオ」と、凍結した惑星「カリスト」で数回行う。その後ユーロパに到着し周回軌道に投入される。

ユーロパは科学者の間では大変興味のある惑星である。氷によって覆われている惑星の内部には生命の起源となる水が存在していると仮説が立てられている。地球以外の惑星に大量の水が存在することを証明することになる。

探査機はユーロパ全体のマッピングを行うために、地形、表面の組成分布、表面下部の構成、等をペネトレータを貫通さてレーダ観測を行う。

質量:5040kg
燃料:2646kg
サブシステム:
 通信:3m HGA 2-軸 ジンバル
 25W Xバンド及びKaバンド TWTAs
 姿勢制御:3軸、RW、スラスタ
 電力:540W RPS(MMRTG/ASRG)、リチウムイオン電池
 推進:バイプロペラント、900Nジンバルエンジン

ペイロード(106kg)
# Laser Altimeter (LA)
# Radio Science (RS)
# Ice Penetrating Radar (IPR)
# VIS-IR Imaging Spectrometer (VIRIS)
# UV Spectrometer (UVS)
# Ion and Neutral Mass Spectrometer (INMS)
# Thermal Instrument (TI)
# Narrow Angle Camera (NAC)
# Wide Angle Camera and Medium Angle Camera (WAC+MAC)
# Magnetometer (MAG)
# Particle and Plasma Instrument (PPI)