2007-08-23 航空機産業参入へ向け航空宇宙QMS研究会が発足

 航空機部品分野への参入に向けた「航空宇宙QMS研究会」が、諏訪地方などの製造業者16社で発足し、諏訪市のRAKO華乃井ホテルで22日、2回目の研修会が開かれた。参入への”パスポート”とされる航空宇宙品質マネジメントシステム(JISQ9100)の取得を目標に、航空機産業の現状や産業構造などについて知識を深めていく。

 航空機産業は今後20年間で約160兆円の市場が見込まれる「次世代の成長産業」。ただ、参入には認証取得や徹底した品質管理、高度な技術が求められるため、諏訪テクノレイクサイド地域センター、NPO諏訪圏ものづくり推進機構などが、基礎を学ぶ場として研究会を設置した。

 今月初旬に1回目の研究会を開き、県内「JISQ9100」取得企業のうちの1社、多摩川精機(飯田市)の工場を見学した。

 この日は、財団法人・機械振興協会経済研究所の坪倉昭さんらを講師に迎え、国内航空機産業の現状や展望について話を聞いた。坪倉さんは1960年代製造の現存機は新造機への移行期に入っているとし、需要増、ビジネス拡大が期待されると指摘。「他産業に比べはるかに『安全』を追求している」と航空機産業の特徴を述べ、「こうした産業と付き合うことで自社の技術が磨かれるなどの効果も生まれる」と語った。

 次回は大手航空機メーカーの視察として、諏訪圏ものづくり推進機構の専門部会「すわ航空・宇宙ネット(SWAN=スワン)」と合同で、川崎重工業岐阜工場を訪れる予定だ。(nagano Nipo)