2007-06-06 カラーム大統領、「スペース・ヴィジョン」を提案:インド

インドのA.P.J.アブドゥル・カラーム大統領は5日、インドの宇宙戦略研究センターとフランス国際宇宙研究センターが開催したビデオ会議「宇宙防衛に関する国際会議」に参加し、21世紀の挑戦として宇宙に視野を広げることを呼びかけた。

カラーム大統領は「宇宙探査および現在進行中のミッション」「包括的な安全対策」「大規模な社会的ミッションとそれらの低価格での実現」の3要素を包含した「スペース・ヴィジョン2050」を提案した。

「これらは人類の生活クオリティを高め、宇宙探査に活気を与え、知識を深め、さらに全人類の安全を約束することになる。宇宙技術は人類の進化の過程で大いに役立ってきた。今も日々の多くの場面で活用されている」と大統領は語った。

さらに、各国の宇宙コミュニティーに対して「ワールド・スペース・カウンシル」を発展させ、ヴィジョンの考案と実行を提案した上で、「そのような団結した姿勢が、宇宙と科学、技術の発展に段階的な飛躍を可能にする」と付け加えた。

大統領はインドの宇宙探査の歴史について触れ、1970年代に活躍したヴィクラム・サラバーイ教授の視点は現在の研究にも活かされていると述べ、「インドは月と火星へのアクセスを低価格で実現することに貢献できるだろう」と述べた。