2005-02-24 韓国、EUの新GPS構築プロジェクト参加へ

 欧州連合(EU)が進めている新たな衛星航法システム(GPS)の構築プロジェクト(ガリレオ・プロジェクト)に韓国も参加することになった。

 プロジェクトへの参加を通じ、韓国のGPS関連技術や情報インフラの安全性を高めるとともに、GPS端末機市場への進出と輸出の多方面化が期待できるとされている。韓国はこれまで米国が軍事用として運営してきたGPS衛星から無料で信号を受信してきた。

 科学技術部は「24日に開かれる科学技術関係長官会議で、新たなGPS構築に向け、韓国政府がガリレオ・プロジェクトに参加する旨を公式表明することにした」と23日、明らかにした。

 GPSは地球上空に浮かんでいる3機の人工衛星を通じ3次元空間上の縦・横・高さに対する位置情報を受信し、現在地を正確に割り出すシステムだ。

 EUは事業費として34億ユーロ(韓国ウォンで約4兆5000億ウォン)をかけ、今年は2機の試験衛星を打ち上げるほか、2007年まで計30機のGPS専用衛星を打ち上げる計画。商用サービスは2008年から始める。

 同プロジェクトにはEU会員国のほか、韓国、イスラエル、インド、ウクライナ、中国が参加し、韓国は500万ユーロ(約67億ウォン)を出資する計画だ。(朝鮮日報)

 ガリレオ・プロジェクトの参加案をまとめた科学技術諮問会議の関係者は23日、「国際プロジェクトへの参加は早いほどリスクも高まるが、得する内容はさらに大きい」とし、「米国のGPSは被害に対する保障はないが、ガリレオは商用サービスであるためこのような問題はない」とした。

 実際に米国は第1次イラク戦争当時、イラクの誘導武器を無力化するため故意に100メートルの誤差が出るようGPS信号を操作している。このため、ロシアと日本は独自のGPS衛星を運用している。(朝鮮日報)