2004-12-26 日本政府、新型衛星の研究に着手

 政府は北朝鮮のミサイル基地や核施設の監視強化のため、複数の施設をほぼ同時に連続撮影できる新型の情報収集衛星の研究に着手する。22日の情報収集衛星推進委員会(委員長・細田博之官房長官)で現行の衛星の後継となる次世代衛星の研究開発に着手する方針を確認。2010年度と11年度に光学衛星とレーダー衛星をそれぞれ打ち上げる方針だ。

 05年度予算案では情報収集衛星関連の費用として624億円を計上。このうち、新型衛星の研究費用として約45億円を盛り込んだ。

 政府は03年のH2Aロケットの打ち上げ失敗で情報収集衛星二基を失った。現在は、晴天で撮影できる光学衛星と、夜間や悪天候でも撮影可能なレーダー衛星の計2基を運用している。

 現行衛星と同タイプの「次期衛星1」を05、06年度に1基ずつ打ち上げ、09年度には解像度を大幅に改良した「次期衛星2」を投入する計画。衛星の寿命は約5年とされ、今回新たに研究に着手する新型衛星「次期衛星3」は「次期衛星1」の後継と位置づける。(Nikkei)