2004-08-23 落下物、空中で回収 NASAの宇宙サンプル捕獲計画

米航空宇宙局(NASA)は、来月実施する曲芸のような回収計画を発表した。探査機ジェネシスから放出されるカプセルが着地の衝撃で失われるのを防ぐため、ハリウッド映画で活躍中の操縦士らがナイスキャッチに挑む。
ジェネシスは01年以来、太陽系の成り立ちを探るため、太陽風に含まれる各種粒子を集めてきた。来月8日、地球に接近する際、サンプル入りのカプセルを放出する。
カプセルは大気圏に突入した後、パラシュートで落下。ユタ州の上空1200メートルで待機したヘリが、約6メートルの棒でパラシュートを引っかけて地上に持ち帰る予定だ。
ヘリを操るのは「スピード2」「トリプルX(XXX)」など多数のハリウッド映画に出演した操縦士2人。この作戦のためにNASAと契約した。NASAの宇宙船アポロや旧ソ連の無人探査機ルナが月の石を持ち帰って以来、約30年ぶりの貴重な地球外サンプルとあって、何度も練習を重ねて準備は万全だという。 (asahi.com)