2003-04-08 閉鎖空間に500日滞在:火星飛行実験がロシアで

火星への有人宇宙飛行の実験に参加する被験者は閉鎖空間の中に約1年半の間、閉じ込められる予定である。

この実験は医学生物研究所(Institute of Medical and Biological Problems)で実施され、被験者は6人となる。実験は地上に置かれたスペースステーションのモジュールを使って行われ、500日の間、この中で生活をする。この実験は火星飛行の模擬実験として実施される。

実験参加者は3トンの水と5トンの食料が与えら得る。水と酸素は実験者の生活の中から再生産される。参加者はこのような過酷な状況での行動の方法について特別の訓練が施される。宇宙飛行中、クルーの一人が病気になると他のクルー自ら治療などを行う必要がある。

火星に行くとなると、クルーは非常事態への対応の仕方も訓練される。火星までは約半年かかり、この間に非常事態が発生することも十分考えられる。この実験にはロシア人だけではなく、外国人も参加することが可能である。実験は来年に開始される。参加者は、重大な病気や心理的ストレスによって実験が継続不可能と判断された場合は中止することも出来る。