初めてのオーストリアの新国内宇宙法

オーストラリアの国内法である新宇宙法制定が12月6日に一歩前進した。オーストラリア議会は、“Bundesgesetz über die Genehmigung von Weltraumaktivitäten und die Einrichtung eines Weltraumregisters (Weltraumgesetz)”と呼ばれる国内宇宙法を通過させた。大まかに翻訳すると、“Federal law over the permission of space activities and the mechanism one of a space register (space law).”となる。つまり、「宇宙活動許可と宇宙法制定の体制に関する連邦法」となる。この新たな宇宙法はオーストラリア大気圏外法と見なされ、宇宙開発国になるためのオーストラリア国内新規宇宙事業(ベンチャー)促進に向けた基本的な条件を明確にすることにある。

オーストリアの国際宇宙法における役割

オーストラリアは国際宇宙法の複雑な世界や政治的な世界では新参者ではない。中立国としての立場で国際宇宙会議(IAC)では多くのホスト役をこなしてきたし国連のメンバーでもある。中立国としても立場は国連で支持されてきており、国連でや他の機関でも、大気圏外が関係する問題では活動的な役割を果たしてきた。今後もより積極的に国際社会の中でかかわっていくことを宣言することになる。

条文には宇宙活動を認められるためには以下の条件が要求される。

・宇宙活動を実行するために必要な専門技術を有していること
・社会の健康と安全を脅かさない方法で宇宙活動を実行すること
・宇宙活動が国家安全保障と国際法上と外交政策上の義務と対立しないこと
・宇宙デブリ(宇宙ゴミ)の削減要求に従うこと
・宇宙条約の下でオーストラリアが負う義務に従い、大気圏外の有害汚染を引き起こさない宇宙活動を実行すること
・個人あるいは団体はITUに従って軌道位置と周波数に関する取り決めに従うこと
・個人や財産への損害をカバーするために1事故当り最低6万ユーロの最低保険に加入すること
・宇宙活動を行う個人や団体は宇宙活動が終了するまで必要な事前対策を講じること

また、宇宙活動を行う場合、個人や団体は地元自治体に次の情報を提供しなければならない。

・打上げの名前とステータス
・ITU指定名称等の適切な宇宙オブジェクトの登録番号と名称
・打ち上げ日と国籍
・宇宙オブジェクトの軌道パラメータ
・宇宙オブジェクトの一般的な機能
・宇宙オブジェクトの製造者
・オーストラリア内閣、或いは大臣から求められたさななる情報

(編集者コメント:宇宙関連のベンチャーを目指す若者にとって、日本国内で実行するよりオーストラリアで実行する方が有利になるということか。行政部門、司法部門自身さえも管理不可能状態にある日本の混沌とした法制度、法体系下での新たな宇宙事業開発は、「宇宙村」という閉塞的な環境を生み出すリスクの高い分野であるがゆえに、ベンチャーにとっては越えがたいハードル、カオス化した法規制を突破するエネルギーが必要となる。しかし、そのエネルギーは成長分野であるスマホやグリーンエネルギー分野の方が格段と成功率が高い。狭い国土、高い人口密度、平地の狭さなどの地理的条件の厳しい日本より、フリーゾーンが多く残るオーストラリア大陸の方が宇宙開発に適していることは確かだ。)(A)