2011-08-16 ロシア宇宙庁長官、有人ミッションに遺憾

ロシア宇宙庁のロスコスモス長官が今年4月に就任以来初の記者会見を行った。これまで有人宇宙ミッションに過度の投資をしすぎたが、これからは、確実に成果のあるプロジェクトへの投資を増やす必要があるとして、明確な成果が期待できず、非効率的で意義の少ない有人ミッションへの資金投入を削減する方針を強調した。

ロシアの宇宙機関は全予算の半分以上を有人宇宙飛行に費やしており、軌道上に人間を送り込むだけのために巨額の予算を投入することは許されない、と述べた。

不幸にも、かつてのロスコスモスは巨額の資金を有人宇宙ミッションにシフトしてきたことに反省をにじませた。

そして有人宇宙飛行が何らかの有意義な成果があるなら、まだ意味があるが、ただ人間が軌道まで行きたいという理由ならば、有益な活動とは言えないので、昔に戻る必要がある、と述べた。

また、今年はロシアにとって世界初の有人宇宙飛行を成し遂げてから50周年となり、シャトル引退後はロシアが世界唯一の有人宇宙輸送国となることに誇りを持つことを強調した。

しかし、副長官のヴィタリー・デヴィドフは国際宇宙ステーションは2020年には消滅させるべきと発言したことで、機関の混乱が指摘されていた。

ウラジーミル・ポポフキン長官はISSの寿命に関してはコメントを避けたが、軌道上の人間への影響については十分に研究し尽くしただろうと述べることで、ISSの2020年終了説を示唆した。

ロシア科学者としては高度400キロメートル付近の地球軌道上を人間が飛行することに関するほとんど全ての問題は実験済みでありすでに解決済みとの認識を示した。結果としてすでに地球周辺を飛行するための大きな問題は無くなっているとのこと。

ロシアとしてはもちろんISSへの責任は果たすが、今後は通信、ナビゲーション、気象観測システムなどに資金配分をシフトしてゆく。