2010-07-14 JAXA、イプシロンロケットの概要を発表。研究段階から開発段階へ

JAXAが7月14日、研究段階であった次期固体ロケット「イプシロンロケット」の詳細を発表、研究段階の終了を発表した(JAXAのプレスリリース)。

イプシロンロケットはH-IIAロケットなどの大型ロケットとは異なり、「安価な小型ロケット」を目指すもの。また、固体ロケットシステム技術の維持・強化も背景に挙げられている。打ち上げ能力は地球周回低軌道で1200kg、太陽同期軌道で450kg。初号機打ち上げ年度は2013年を目指すようだ。

また、3段式固体ロケットの基本形態と、小型液体推進系を追加搭載したオプション形態の2形態を有するのも特徴。小型液体推進系を搭載することで、液体ロケット並みの軌道投入精度を目指すという。運用性についても考慮されており、1段射座据付から打ち上げ翌日まで7日間、衛星最終アクセスから打ち上げまで3時間と、世界最高レベルの運用性を提供するという。(Slashdot)

(編集者コメント:世界最高レベルの運用性を提供するとなっているが、打上げコストで海外の同クラスのロケットとの競争に勝てるかどうか、微妙だろう。JAXAプレゼンテーションによると、打上げコストは30億円レベルとなっている。このクラスの海外の打上げコストは10億円レベルである。今後の技術開発により、イプシロンの打上げコストを三分の一まで低減できるかどうかが、このロケット開発の正当性が評価される鍵となりそうだ。ちなみに、似たレベルのロケットとしては、米国のMinotaur、PegasusXL、AthenaⅠ、ロシアのDnepr、Rockot、そして新規参入として米国のFalcon-1及び1eとなっている。高い軌道投入精度が市場競争力となるかどうか不透明である。)