2008-10-08インド宇宙開発機関、有人打ち上げ計画を表明

 サティッシュ・ダワン宇宙センター(SDSC:Sathish Dhavan Space Centre)のチャンドラダタン代表は7日、「インド宇宙研究機構(ISRO:Indian Space Research Organisation)は、1,000億ルピー(約2,100億円)の予算規模による"有人ミッション"への取り組みに着手した」と発表した。

 同氏は、ベンガル湾の岸に浮かぶシュリハリコタ島に位置する宇宙センターで実施された無人探査衛星"チャンドラヤン1号"打ち上げの事前演習に際し、「有人飛行についてもインド宇宙委員会の許可を受けた。既に計画を策定して研究を開始、政府の正式決定を待つ状態である」と説明。

 さらに、「有人ロケットのために第3の発射台を建設する必要があるが、7年以内にプロジェクトを実行できるだろう」と述べたほか、「現在インド空軍でおこなっている乗員のトレーニングについても、現地で対応できるよう施設を整備する。乗員の安全が最も重要であり、宇宙空間で有人飛行に耐える安全な宇宙船を建設する必要がある」と加えた。

 また、「チャンドラヤン1号の打ち上げ日程は暫定で10月22日となった。11月8日には月の周回軌道に到達する予定。インド全国から選出された科学者1,000人からなるチーム全員が24時間体制でプロジェクトの成功へ向けて意欲的に仕事に取り組んでいる」と語った。

 シャー・V・クリシュナムルティ安全担当ゼネラルマネージャーは、「"INSAT-4C"の打ち上げ失敗に関連する"ナラヤナ委員会"(Narayana Committee)の提言を全て検討するなど、安全面には万全の配慮を施した」と述べている。(インド新聞)