2007-12-26 NASA、次世代宇宙飛行船をニューオーリンズで建造

米航空宇宙局(NASA)が、月や火星への飛行に使う可能性が高い次世代飛行船を、大型ハリケーン「カトリーナ」で被害を受けた米ルイジアナ州ニューオーリンズで建造すると、AP通信が25日までに伝えた。ニューオーリンズには、NASAのスペースシャトル組み立て工場があり、この施設を利用する。

ニューオーリンズのミシュー組み立て工場では、主にシャトルの燃料タンクを建造していた。ハリケーン「カトリーナ」の直撃時には、組み立て工場も大きな被害を受け、シャトルの打ち上げが延期されている。

ハリケーンの直撃前には、すでにシャトル計画の打ち切りが決まっており、ミシュー組み立て工場は好況期とは言えなかった。そこにハリケーンの直撃が加わり、打撃はさらに大きくなっていた。

しかし、NASAが次世代飛行船をミシュー組み立て工場で建造することになり、復興途上のニューオーリンズにとって朗報となった。

次世代飛行船の建造には、米航空大手ロッキード・マーティンとボーイングが協力。それぞれ、11億3000万ドルと7億9950万ドルを投資することから、多くの雇用を生み出せると見られている。

次世代飛行船「オリオン」計画では、初飛行が2014年で、2019年から2020年には、月へ向かうことになっている。その後、計画が順調に進めば、火星への飛行も実現する。 (CNN)