2007-06-27 宇宙からスカイダイビング、間もなく実現か

特別な宇宙服とパラシュートがセットになった装置を身にまとい、宇宙船から地球に向けて飛び降りるなんてことは、ゾクゾクしそうなスリル満点の遊びとなるだろうか。宇宙科学者のグループのおかげで、上空12万フィート(3万6千メートル)から地表に向けて飛び降りることが予想よりももっと早く実現しそうである。これはアクションスポーツファンのためだけの考えではなく、宇宙船が不具合を起こして脱出する必要が生じたときにも宇宙飛行士に安全な避難ツールとしても機能するかもしれない。

オービタル・アウトフィッタ(Orbital Outfitters)社はリック・タムリンソンが経営する企業で、彼はスペースフロンティアファンデーションの設立者でもある。そしてジョナサン・クラーク氏も参加しているが、同氏は元NASA航空医官で宇宙医学に詳しい。妻のロレールは2003年のコロンビア事故で死亡した。リックとジョナサンはすでに宇宙からダイビングするという離れ業を達成するために必要な装置の開発を始めている。そして大気圏へ突入する際に体が小さければ小さいほど、崩壊するチャンスが少なくなり、そのことからNASAの緊急脱出用宇宙ダイビング装置として認定されることを期待している。

高度3万6千メートルからのダイビングは大した問題ではなく、二人は240km上空からダイビングできるようにすることを目指している。そのためには大気圏に突入する際に姿勢を安定させるためにパラシュートを開くように工夫する必要がある。この時点の落下速度は時速4千キロメートルである。

設計では重量は20kg以下、生命維持装置は30分間作動、高度150kmからの飛行が可能、内部空気は酸素のみ、予備として15分間すべての装置が作動する。