2007-05-29 月探査:嫦娥1号は完成済、月面車は2012年投入

  中国の月探査プロジェクト「嫦娥計画」の欧陽自遠首席科学者(写真中央)は27日、北京市で開かれた市民講座で、嫦娥1号と運搬ロケットのシステムがすべて完成したと述べた。また、2012年には無人の月面車を軟着陸させる予定だ。

  欧陽氏によると、嫦娥1号の11のシステムと、運搬用ロケットの9のシステムはすべて完成済み。嫦娥1号は月周回軌道に投入する無人探査機で、月面の立体映像の撮影、月面上の元素分析、月土壌の特性や宇宙空間環境の探査を行う。

  嫦娥計画の第2段階では、2012年に月面車を軟着陸させる。欧陽氏は、「月面車の活動期間は3日間」とした上で、月面上の1日は地球の1カ月に相当するので、実際には約3カ月の活動と説明。月面車の部品はすべて中国が開発すると述べた。


   これまでの関係者の発言によると、計画の第3段階の「無人機による月面土壌のサンプル回収」は17年、最終段階の「有人月着陸及び帰還」は24年の実現を目指している。(サーチナ)