2009-02-10 雷の原因究明超小型衛星「ファイアフライ」設計公募開始

雷が発生するメカニズムとして、宇宙から大気圏に降り注ぐガンマ線が関係しているという仮説を実証するために、超小型衛星「ファイアフライ:Firefly」キューブサットが計画されている。

2009年2月6日にNASAはファイアフライ衛星の設計、製造、そして衛星バスの試験、打上げ後の衛星制御を含む開発企業を公募する募集要項及び要求仕様を発表した。

ただし、これらの要求を満足できるサービス企業はホーク宇宙科学研究所(Hawk Institute for Space Sciences:HISS)以外には見あたらないため、HISSが開発の中核となる。これは公的事業入札規定(FAR)にある「Only One Responsible Source」条項によってNASAは特定企業を指名することが出来る。このプロジェクトに興味のあり、能力が妥当と判断された企業は協力企業として参加できる。

ガンマ線が大気中で突然暴発する現象を地上ガンマ線フラッシュ(Terrestrial Gamma Ray Flashes:TGFs)と呼ばれる。このガンマ線が雷雲に蓄積したエネルギーを刺激して落雷の原因になると考えられている。しかしながらこれらのガンマ線を地上で観測することは不可能なので、衛星を使って宇宙で観測しようということである。

衛星はいろいろある雷の形態とガンマ線の種類の関係、TGFsの発生頻度等を研究する。結果的に大気と雷の相関関係を解明することになる。