2008-01-14 宇宙→地球、飛べ紙ヒコーキ 愛好家と東大が検証試験

 宇宙ステーションから地球に降りてこられる紙飛行機つくりに、日本折り紙ヒコーキ協会と東京大のグループが取り組んでいる。17日、同大の風洞を使って検証試験をする。

 実験には長さ8センチ、スペースシャトル形に折った紙飛行機に耐熱処理をしたものを使う。東京大柏キャンパス(千葉県柏市)にある実験用超高速風洞の、マッハ7の高速気流内で耐熱性や強度を調べる。

 スペースシャトルなどの宇宙船は帰還時にマッハ20ものスピードになり、空気との摩擦で高温になるため、表面に耐熱の特別な工夫がいる。紙飛行機は軽いので、空気の薄いところから減速し、低速で着陸できる。燃え尽きることなく帰って来られるかもしれないという。

 鈴木真二東京大教授(航空宇宙工学)は「宇宙ステーションから平和のメッセージを付けて飛ばしたい。世界のどこに着陸するかわからないが、拾った人に届けてもらえれば」と夢を語る。 (asahi.com)

(編集者コメント:以前、近畿大学の河島教授が、衛星から印字した紙を放出するアイディアを公表されていたが、当時の検討によると、紙は金属と比べて質量に比べ面積が大きいため、燃え尽きることなく徐々に減速して、徐々に地上に落下すると予想している。少ないが空気抵抗により水平を保ったまましばらく飛行し続ける。紙飛行機が同じ結果となるのか、興味深い。ただし宇宙ゴミにならないように注意が必要だ。いずれ蒸発してなくなるような材料が理想だろう。しかしながら、この手の実験というのは、諸外国ならば高校生が対象の実験という感じもするが。(AI))