2007-11-19 井上ひさしさんら有識者7人、「宇宙基本法」反対アピール

 劇作家の井上ひさしさんら7人の有識者で作る「世界平和アピール7人委員会」は19日、国会に上程され、継続審議になっている「宇宙基本法」に反対するアピールを各党党首に提出した。

 アピールでは、同法は宇宙開発を「安全保障に資するように行わなければならない」と規定していることから、「宇宙を軍事の場とする道をひらく第一歩となる」と指摘。宇宙の利用を「平和の目的に限る」とした1969年の国会決議の趣旨に徹することが、平和国家として取るべき道とし、反対の姿勢を打ち出した。

 同委員会は、ノーベル物理学賞を受賞した湯川秀樹博士ら7人で1955年に発足。以来、川端康成、朝永振一郎、小柴昌俊氏ら歴代のノーベル賞受賞者らが参加した。現在は、井上さんのほか、物理学者の池内了・総合研究大学院大学教授、元国連大学副学長の武者小路公秀・大阪経済法科大特任教授らがメンバーに名を連ねている。(読売新聞)