2007-06-26 トルコ、初の偵察衛星計画

トルコは軍事目的で宇宙を利用しようとする検討を過去10年にわたって進めてきたが、意欲は下降線をたどっている一方で、独自の偵察衛星開発契約に向けて最終的に進みだした。

宇宙プログラムに関係する調達部門高官によると、初期の大望を達成することは大幅に遅れているが、最初の衛星を打ち上げることで新しい時代の始まりを示すことができるし、調達の方針を固める中で宇宙部門を強調するためにも政府及び軍部との相互理解が必要である、と述べている。

6月20日以降にも、トルコ軍事衛星「GOKTURK」衛星の製造と打ち上げに関する国際入札結果を発表する予定。計画によると衛星は分解能80センチの電子光学(エレクトロオプティカル)偵察衛星となる。調達は海外企業からが中心だが、一部は国内の企業から調達する。落札予定企業としては、EADSアストリウム、イタリアのテレスパツオ、イスラエルエアロスペースインダストリーズ、そしてドイツのOHBシステムとなっている。

しかしながら関係者によると、各企業とも問題を抱えている。EADSとテレスパチオは部分的にはフランスがオーナであり、アンカラとパリとの間の政治的争議の最中でフランスをボイコット中ということもあり、両企業との契約は現時点では難しい。さらにイスラエルも総選挙問題で政治的に調達が難しい状況。唯一ドイツのOHBは政治的には自由な立場ではあるが、技術的にトルコが要求する条件を満足することは難しいとみている。