2004-03-29 H2Aブースター捜索断念 設計ミスが原因と確定

 昨年11月末、H2Aロケット6号機の打ち上げ失敗でフィリピン沖に沈み、原因究明の鍵とみられていた固体ロケットブースターについて、宇宙航空研究開発機構は30日までに捜索を最終的に断念した。
 4月6日に開かれる宇宙開発委員会の調査部会に報告。ブースターのノズルの設計ミスで穴が開いたのが原因とした調査部会の報告書案が確定する。
 1999年11月のH2ロケット8号機の打ち上げ失敗では、海洋科学技術センターが小笠原諸島沖の水深約3、000メートルの海底からメーンエンジンを引き揚げ話題を呼んだが、2度目の“奇跡”は起きなかった。
 宇宙機構は6号機打ち上げ失敗の原因究明に向け昨年末、ノズルの捜索を開始。3月中旬からは世界最高性能を誇る海洋科学技術センターの有人潜水調査船しんかい6500を投入した。しかし、27日までの調査で発見できなかった。