2003-10-21 H2A、電圧変換器が異常 11月下旬打ち上げ目指す

 情報収集衛星を搭載した打ち上げが直前の故障信号で延期になったH2Aロケット6号機について、宇宙航空研究開発機構は21日までに、ロケットの姿勢を制御する慣性センサー装置(IMU)の電圧変換器の異常が原因と特定した。
 22日の宇宙開発委員会で報告する。同機構は、部品を追加するなどの対策を進めており、関係者によると11月下旬の打ち上げを目指して調整中。
 異常があった電圧変換器は、IMUのジャイロや加速度計などセンサーの共通部分の低電圧電源系。装置を起動する際に、気温などの条件によっては電圧が不安定になる現象が確認された。電圧が不安定になると、誤作動が起きるという。
 同機構は、電圧を安定させるため、回路の一部に抵抗やダイオードを追加するなどの対策をとっている。(共同通信)