2010-07-16 衛星「ひまわり」委託先決定、1社が資格失う(読売新聞)

 気象庁は8日、2014年と16年に打ち上げ予定の静止地球環境観測衛星「ひまわり」8号と9号の運営を「三菱UFJリース」(東京)などの企業グループに委託することを決めた。

 ひまわりの運営を民間委託する初の試みで、入札で決める予定だったが、「1社入札」での委託決定となった。情報システム会社「NTTデータ」(同)の社員が特許庁職員への贈賄容疑で逮捕され、同社が指名停止処分を受けた結果、同社と連合を組んでいたスカパーJSAT(同)のグループが選定2日前に参加資格を失ったため。同社は納得できないとして、国へ苦情を申し立てる方針。

 気象庁によると、事業は衛星の管制や撮影画像の処理などを委託するもので、契約期間は今年度から20年間。三菱UFJリースや宇宙技術開発などで作るグループが約292億円で落札した。スカパーJSATのグループも入札に参加するために運営方法などを提案していたが、先月22日にNTTデータ社員が警視庁に逮捕されたため、気象庁は内規に従って今月6日付で同社を1か月の指名停止処分としていた。

 スカパーJSATは「衛星の運営はほぼすべてスカパー側で行う予定だったため、納得できない」(広報・IR部)と反発している。同庁総務部は「指名停止処分は内規に従って淡々と行った結果」としている。

気象衛星運用の民間委託先決定 ひまわり、初のPFI方式(47News)

 気象庁は8日、民間資金やノウハウを活用するPFI方式による次期気象衛星ひまわり8、9号の運用委託先として、三菱UFJリース(東京)を代表とするグループを選定したと発表した。

 8、9号は気象庁が初めて単独予算で打ち上げる気象衛星で、PFI方式による運用も日本では初めて。民間委託でコスト削減を図るとともに、放送・通信衛星分野で実績がある民間のノウハウを活用する。

 委託する業務は、衛星の位置などを修正する管制や観測データ受信など。現在の6、7号は神戸市と茨城県常陸太田市に管制施設があるが、新衛星は北海道と関東に施設を置く計画という。落札価格は約292億8千万円で、委託期間は2030年度末までを予定。どの程度のコスト削減が可能か8月をめどに算出するという。 8号は14年夏、9号は16年夏に打ち上げ予定。

スカパー、苦情申し立て=「ひまわり」入札取り消しで(時事)

 スカパーJSATは16日、次期気象衛星「ひまわり」の運用業務の一般競争入札への参加資格を気象庁が取り消したことを不服として、内閣府の政府調達苦情検討委員会に苦情を申し立てた。同委は28日までに苦情を受理するかどうか決める。

 入札参加が取り消されたのは、2014年度と16年度に打ち上げるひまわり8号と同9号の管制施設整備を含めた運用業務。受託期間は10年度から30年度までで、気象庁の予算額は計370億円。

 スカパーはNTTデータと共同で応札したが、特許庁技官への贈賄事件でNTTデータが気象庁から指名停止を受け、企業連合ごと失格となった。応札は三菱UFJリースなどの3社連合だけとなり、この3社連合が落札した。

 苦情申し立てについてスカパーの秋山政徳社長は「不祥事に関係のない企業までが入札機会を奪われるのは遺憾だ。スカパーは21年間の衛星運用実績があり、単独でも対応可能。競争環境確保のためにも入札をやり直してほしい」と述べた。