2006-06-16 人類は生き残りをかけて宇宙へと旅立たねばならない=S・ホーキング博士

AP通信によると、イギリスの理論物理学者で「車椅子の物理学者」として知られるスティーヴン・ホーキング博士は13日、滞在中の香港で記者会見し、人類が生き残るためには、究極的には宇宙へと旅立ち、新たな安住の地を見つけなければならないとの考えを示した。

  同博士によると、地球では、急激な温暖化、核戦争、遺伝子操作されたウイルスなど人類滅亡のリスクはしだいに高まってきており、そのほかにも現在考えつかない危機に襲われる可能性もあるという。同博士は、こうした滅亡の危機から逃れるため、人類は他の天体へ移住すべきだと指摘する。同博士は、20年後には月への常駐基地の建設、40年後には火星へのコロニー建設が可能になると見ており、百年以内に自給自足が可能な移住地を建設すべきだとしている。

  これに対し、米マサチューセッツ工科大学(MIT)のアラン・グース物理学教授は、ホーキング博士の指摘について、「百年先の話としては注目すべき考え」としながらも、50年以内に火星や月で生活できるようにするのは技術面で難しいと指摘した。そして、むしろ南極などの地下に、生活するための基地を建設する方が現実的だとの考えを示した。(ライブドアニュース)