2005-09-09 SpaceX、再利用型Falcon9大型ロケット発表

ロケット開発ベンチャー企業のSpaceX社(Space Exploration Technologies)は、大型の使い捨てロケットに匹敵する打ち上げ能力を有する新型 Falcon9型ロケットを発表した。フェアリング径5.2メートルで、大型形式の場合は低軌道まで9.5トン、中型形式の場合は低軌道まで2.5トンの打上げ能力を有する。価格はフェアリン直径が3.6メートルの場合$27M、直径5.2メートルの場合で$37Mとなっている。価格にはすべての打上げ費用と保険も含まれている。この価格はこのクラスのロケットではもっともコスト効率が良いものとなる。

Falcon1の続くロケット開発としては、当初は中規模クラスのFalcon5を検討していたが、市場ニーズの動向に対応させるために、Falcon5の次は、EELVクラスの大型機開発を加速していた。すでに米政府にFalcon9を契約済みで、一方では予定通りFalcon5は2007の打上げを予定している。

Falcon9は、Falcon1と似たエンジン、電子系統、誘導制御、分離システムを採用しているが、Merlinエンジン9機を備えている。このロケットはアポロプログラムのサターン1やソユーズロケットにもクラスタ型が採用されている。この方式を採用することで複雑なエンジンに依存することを避けることが可能となる。

Falcon5もFalcon9もすべてのステージが再利用される世界初のロケットとなる。Falcon1は第一段のみが再利用で、上段は使い捨てである。回収が経済的に有利であり、市場が理解を示すようになれば打ち上げ価格の更なる低下も可能としている。

Courtesy:SpaceX